『学校である・・・かもしれない物語』
季節ネタ:バレンタイン
日野:「坂上、倉田。お前たちを期待の1年と見込んで、2月の校内新聞の
特集記事を任せたいんだが」
坂上:「何ですか、先輩。急に改まって言われると、怖いですよ」
倉田:「日野先輩、その特集は何を企画してるんですか?」
日野:「そりゃ2月と言えば、アレしかないだろ」
坂上:「節分ですか?」
日野:「あのなぁ〜。高校生にもなって、節分テーマに記事作れるかよ」
倉田:「なら、建国記念日ですね」
日野:「違う。・・・お前らワザと外してるだろ。2/14のバレンタインだ」
坂上:「普通に考えたら、やっぱりそーですか。具体的にはどんな事やるん
ですか?」
日野:「・・・まぁな、適当にあげたりしてる現場に突撃取材ってトコロだ。
じゃあ頼んだぜ!2人ともしっかりやれよ」
坂上:「待ってくださいよ日野先輩。試しに日野先輩の取材をさせてください」
日野:「坂上。お前、俺のバレンタイン経験談を聞きたいのか?」←なぜか涙目
坂上:「あ・・・。いい事なさそうですね。やめておきます・・・・」
日野:「しっかりやれよ」←寂しそうに部室を出て行く
倉田:「・・・面倒そうな取材ばっかりやらせるのよね。日野先輩って」
【−2/14の授業終了後−】
坂上:「ところで倉田さん。どうやって取材しようか?」
倉田:「それね私考えたの。坂上君が貰った時に、その娘にインタビューすれば
動き回らなくていいんじゃない?」
坂上:「えぇ!?そんな、、貰える自信ないんだけど・・・」
倉田:「大丈夫だよ。校門で待っててみようよ」
【校門で待つこと10分】
福沢:「あれー、坂上君じゃない。どしたの?」
坂上:「あ、福沢さん。新聞部の取材でさ、、、」
福沢:「とか何とか言って、ホントはチョコくれる女の子がいないか待ってたん
でしょぉー」
坂上:「あははは・・・。大体あってる」
福沢:「なら坂上君にチョコあげるよ。細田先輩に渡すよりは100倍いいもん
ね」
ゥ 福沢さんが坂上君にチョコを渡した ゥ
倉田:「はぁーい!インタビュー開始です。福沢さん♪」
福沢:「あれ?恵美ちゃん。なんだぁ、ホントの取材だったのかぁ」
倉田:「福沢さん。なぜ坂上君にチョコを渡したんですか」
福沢:「えー。別に本命とかってワケじゃないしぃ」
坂上:「福沢さん・・・。『たけのこの○』が本命チョコならヘコむよ」
倉田:「え!?、、、、あっ。『たけのこの○』だ、、、」
福沢:「きゃははは!そうだよね〜。それ、お昼休みに食べようとして残った
モノだし」
倉田:「・・・これじゃダメね」
福沢:「じゃ、取材頑張ってね!坂上君、ホワイトデーにお返ししてね。期待
してるから!」
【福沢さんが去っていく。同時に岩下さんが校門付近へ登場】
岩下:「坂上君。私を待っててくれたのね」
坂上:「、、えーと。人を待ってたのは確かです」
岩下:「新聞部に行ってもいなかったから、会えてとても嬉しいわ」
ゥ 岩下さんが坂上君にチョコを渡した ゥ
倉田:「はぁーい!インタビュー開始です。岩下さん♪」
岩下:「倉田さん?新聞部の活動かしら?」
倉田:「はい!岩下さん。なぜ坂上君にチョコ渡したんですか」
岩下:「うふふふ。私は坂上君の為に生きてるの」
倉田:「いきなりのすっごい愛の告白ですね。じゃ、このチョコは本命なんで
すね。・・・って、このチョコ!有名ブランド店の高級品!2万はします
よ、これ・・・」
坂上:「え!」
岩下:「うふふ、これぐらい当然よ。坂上君。私の想い、しっかり食べてね。
明日、感想を聞くから。一応言っておくけど、『おいしい』なんて
簡単な感想じゃ許さないわよ。明日、楽しみにしてるから・・・。
倉田さんもごきげんよう・・・。うふふふ」
【岩下さんは不敵に笑いながら去っていく・・・。倉田と坂上は気まずく立ち
すくむ・・・。今日で判明した事は、坂上にとってバレンタインとは不吉な
日という事だけだった】
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