81:6月の雨
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葉子「6月となると、梅雨に入るから憂鬱ですね」
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由香里「この季節が好きなのは岩下明美くらいでしょ。雨が好きだって言う
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し」
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葉子「雨の日でも絶対に傘をささないそうですよ。ちょっと神経疑っちゃう」
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由香里「それ、本人の前で言える?」
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葉子「いえ・・・間違っても言えません・・・」
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哲夫「どうした葉子ちゃん。浮かない顔して。恋の相談なら乗ってあげるぞ」
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葉子「・・・そんな相談しても【葉子ちゃん、当たって砕けろだ!がっはっは】
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とかでしょう」
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哲夫「おいおい冷たいなぁ〜、キスした仲じゃないか」
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由香里「えっ、いつの間にそんな進展が!?」
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葉子「ち、違います!溺れた時に人口呼吸をしたってだけの事ですぅ!」
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由香里「ああ、沢登りの話で冒頭に話してたっけ。ちぇっ、つまんないの」
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葉子「全くもう、はあはあ・・・なんで哲夫おじさんと、ふうふう・・・」
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由香里「息切らすほどムキになって否定しなくてもいいじゃん?気持ちはわか
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るけどさ」
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葉子「あ〜、もうっ。雨ばっかり」
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哲夫「こんな時は、腕相撲でもして遊ぶか?」
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葉子「(もっとマシな事が思い付かないものかな・・・) 別にいいですけど」
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哲夫「よーし、手始めに葉子ちゃんと対戦しよう」
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葉子「えー!私、か弱い女の子だし。由香里姉さんとやって下さいよ」
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由香里「アタシは、か弱い女じゃないってこと?」
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−開始後8秒で負ける哲夫−
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哲夫「由香里ちゃん・・・腕が痛い・・・捻ったようだ」
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葉子「由香里姉さん腕力あるんですねぇ〜」←哲夫の心配はしていない
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由香里「引越し業者のバイトもしてるから」
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哲夫「ほう!これなら立派な冒険家になれるぞ!」
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葉子「冒険家は哲夫おじさんだけで十分ですよ。由香里姉さん、どうせフリー
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ターなら今から女子プロレスに入っちゃえばどうです?応援しますよ」
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由香里「・・・アタシのこと何だと思ってるの?二人とも」
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