必殺仕事人〜学怖編
<後編>


野中「おっ、大倉さん・・・いくらなんでもこれは変ですよ!」
升島「だっ、誰一人として戻ってきません・・・・・・」
   あたりは静寂で、3人以外は誰もいないように感じる・・・。そんな時・・・

大倉「!? でっ、電気が消えた・・・。」
野中「大倉さん、今日は帰りませんか・・・?」
大倉「気のせいだろ? お前ら、すぐに確かめて来い!!」
升島「・・・わかりました。何かあっても知りませんけど・・・」
野中「では、1人の世界をお楽しみください・・・(ニヤリ)」
大倉「・・・」
   不安に思った大倉は、前言を撤回し・・・
大倉「待て! やっぱりここにいろ〜!!」
   ・・・しかし、誰の反応も無い・・・
大倉「・・・こっ、これは罠だ!! 早く戻れ!!!」
   ・・・やはり、誰の反応も無い・・・・・・
大倉「・・・・・・うっ・・・うわああああああああ〜〜〜〜!!!!」
   大倉はいきなり叫びだし、どこかへ走り出して行った。

升島「ああ!!大倉さん!?助けて〜。おいてかないで〜!!」
   声にならない声で必死に叫んだ。それもそのはず、彼は何者かによって口を
   靴下で塞がれていたのだから・・・・・・
???「ははは、叫んだって無駄だぜ。あいつは錯乱してるんだからな〜・・・」
升島「!?その声は・・・まさか・・・?」
???「そうさ、升島。よくわかったな、ほめてやるぜ!」
升島「はっ、畑中。なぜこんな真似を?」
十文字の誠「畑中?誰だそいつは・・・。俺の名は十文字の誠だぜ。」
升島「とぼけんなよ。お前も、成仏できないんだろう?だから、こうやって彷徨って
   るんだろう?生者を呪いながら・・・」
十文字の誠「ははは、なかなかおもしろいことを言うな〜・・・。だが人違いだ。
      残念だったな〜」
升島「ふふふ、もしそうなら、お前はこの俺を殺すことが出来ん・・・。なぜなら、
   俺はもうすでにこの世の住人じゃないからな〜・・・」
十文字の誠「・・・・・・」
   しかし、新堂は不敵な笑みを浮かべている・・・。
升島「どうした?気が変になったか・・・?」
   升島が近寄ろうとすると新堂は飛び掛り、升島の後ろ手を取った・・・
十文字の誠「・・・・・・」
升島「おいおい・・・。何をする気だ? 俺にそんなナイフが効くと思ってんのか?」
十文字の誠「・・・俺の刃は霊体をも貫く!! 残念だったな。俺に出会った自分の
      運命を呪うがいい!!」
升島「!? たっ、助けてくれ・・・」
十文字の誠「・・・升島!動くんじゃねぇよ!!」
升島「あわわわ・・・」
十文字の誠「さあ、すぐにあいつらの元に送ってやるから安心しな・・・」
升島「ギャ〜〜〜〜〜〜・・・・・・」
   升島の首は十文字に切り裂かれ、即死した・・・
十文字の誠「あの世で赤坂に伝えろ。俺は永久に不滅だとな・・・」

野中「!?あの声は・・・升島!」
   すると、どこからか高笑いが聞こえてくる・・・
野中「何奴!?」
日野様「ひゃ〜はっはっはっは!野中、いい様だな〜・・・」
野中「誰だ!?どこにいるんだ!!」
日野様「何、驚いた顔してやがるんだ?ずいぶんと間抜けそうなツラしてやがるぜ。
    ひゃっはっはっは!」
野中「出て来い!!」
日野様「今どんな気分だ? ゾクゾクするか? 冷や汗がでるか? ウヒヒヒヒ・・・
    楽しいなあ、野中・・・」 
野中「卑怯者!姿を見せろ!!」
日野様「さあ野中、死んでくれ! 7人の鬼畜を殺した犯人としてな!!」
野中「グハァーッ!!!」
   その瞬間、日野の刃が野中の首をかき切った・・・
   そして、大倉の周りには誰もいなくなった・・・

大倉「何だ!?何が起こっているというんだ〜!!」
   そして、最後に坂上が現れた。
大倉「誰だ!?そこにいるのは・・・?」
ドライバーの坂上「僕の質問に答えてくれるな?」
大倉「・・・・」
   大倉は恐怖で何も答えることができなかった・・・
   坂上は続けた・・・
坂上「答えないのなら、回答の意志があるとみていいんだな?」
   坂上は念を押してつづけた・・・
坂上「お前は村田善則を知っているな?」
大倉「・・・・・・」
坂上「お前は村田友子を知っているな?」
大倉「・・・・・・」
坂上「お前は村田善則を殺したな?」
大倉「・・・・・・さあな・・・」
坂上「お前は村田友子に乱暴したな?」
大倉「・・・それがどうした?」
坂上「お前は今、殺されると思っているか?」
大倉「・・・・・・この俺様が殺されるわけないだろう?」
坂上「最後の質問だ。お前は反省しているか?」
大倉「・・・なぜこの俺が反省しなければならないんだ?貸した金を返してもらうのは
   当然だろ?」
坂上「・・・大倉。今のお前の答えは最悪だな・・・。やはりお前には死がふさわしい・・・」
大倉「ほう・・・。奴らを殺したのはお前だな?」
坂上「・・・違うな。奴らを殺ったのは風間さんだ。いいかげんなことを言うな!」

   どこからかテレパシーが聞こえてくる。風間さんからだ・・・
  <<坂上君。いいかげんなこと言わないでくれ!
    あれでは、この僕が7人を殺したような言い方だよ。>>
坂上「僕は真実を述べただけだ!」
  <<坂上君、後で僕のところへおいで。ゆっくりと話し合おう…>>

坂上「・・・。!?おい!大倉どこへ行く気だ!!」
大倉「坂上とか言ったな・・・。どうして風間と荒井がケンカしたんだ?」
坂上「なぜそれを・・・」
大倉「さあな・・・」
坂上「・・・・・こうしてくれる!」
   坂上は、近くの窓ガラスに大倉の頭を突っ込ませた。
大倉「わっ、悪かった。だから、だから・・・殺さないでくれ〜!」
   泣きながら大倉は懇願していた。大倉は維持を張るのをやめ、素直に謝った。
ドライバー坂上「泣くんじゃねぇよ!!」
   と、坂上は大倉の体中を蹴りまくった・・・
大倉「すいません、すいません・・・。許してください!」
   情けない声で大倉は言った。
   そして、坂上はニヤリと笑い、冷たく言い放った・・・
ドライバーの坂上「ダメだ!お前には死んでもらう!!」
   坂上はドライバーを取り出し、そのまま大倉に突き刺した。
大倉「グギャーッ・・・・・・・・・」
   大倉はその場に倒れ込み、2度と動くことはなかった・・・
   ・・・終わった。仇を取ったのだ!

日野様「よくやったぞ、みんな!!」
風間「よし、こいつらを運び出したほうがいいな・・・」
坂上「風間さん?」
   僕は思わず叫んでしまった。
岩下「焼却炉ね・・・」
   
   僕たちは、8人の罪人を運び出し、火を放った・・・
   ふと、上を見上げると、満天の星空が広がっていた。
   そして、誰かがこう言った・・・。
   『恐怖は繰り返す』

   その後、村田友子は自殺し、兄の後を追った。その死に顔はとても満足そう
   だったらしい・・・・・・
   僕は、それを聞いて、とても切ない気持ちになった。
   ・・・彼女は満たされたのだ・・・。悲しいことに・・・。

   殺人クラブは永遠につづく・・・・・・・・・


Fin(?)


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