忠告
僕が部室で記事をまとめていると・・・。 ガチャ 部室のドアが開いた。 「日野先輩ですか?」 そう言いながらドアの方を見ると、そこには一人の少女が立っていた。 「・・・誰です?」 少女は、僕の方をじ〜〜っと見ている。 「・・・・なにか??」 「ふ〜〜ん。きみが坂上君か〜」 少女は笑いながら言った。 「あの、誰ですか?」 僕は、もう1度聞いた。 「ふふふ。あたしは・・・倉田。倉田恵美よ」 「倉田さん・・・・ですか」 どこかで聞いたような? 気のせいかな? 「で、どうしたんですか?」 倉田さんの顔から笑みが消え、真剣な顔つきになった。 「君に・・・忠告しに来たのよ」 「・・・・忠告?」 戸惑う僕を気にしないで、倉田さんは話し続けた。 「そっ、忠告。君はあと何日か・・・いえ、何週間後に日野君から七不思議の会を  するように言われるわ」 「七不思議の会・・・ですか」 そんな事が本当にあるのだろうか? 「君が司会でやることになるの。・・・・でもね。日野君に頼まれても『はい』っ  て答えちゃダメよ」 「なんで・・・」 僕が聞く前に倉田さんが喋った。 「もし君がそこで『はい』と答えたら・・・・・・。君は死ぬわよ」 「へ??」 いきなりそんな事言われても・・・・・。 僕はかなり戸惑っていた。 初めて会った人に『死ぬ』なんて言われても・・・・・。 「もし死ななくても、君はヒドイめに遭うわ。今までと違う生活をすることに  なるかも。だから・・・・あなたは、七不思議の会にかかわらない方がイイわ」 「初対面の人に、突然そんな事を言われても・・・」 どうも信じる気にもなれない。 彼女は一体何者なんだろう? 「まっ、この話を信じる信じないはあなた次第ね。何て答えるかはあなたが決め  てちょうだい。・・・・あたしが言いたいことはこれだけよ。用は終わったわ。  帰るわね」 「え・・・・あ、はい」 僕は、あまり関わりたくなかったので、すぐにパソコンの方を向いた。 「じゃあね坂上君。あなたはこっちの世界の住人になっちゃダメよ」 「え?」 振り向くと倉田さんはもういなかった。 ドアの開く音すらしなかったのに・・・・・。 倉田さんが消えてからすぐに日野先輩が来た。 「よぅ坂上。やってるか?」 「あっ、日野先輩。えぇ、ちゃんとやってますよ」 「今なんか話し声がしたが、誰か来てたのか?」 「え?」 「あ゛?だから、今誰か居たのかよ?」 ・・・・・先輩は、倉田さんとすれ違わなかったのか? でも、倉田さんが出てからすぐに先輩が来たから、後姿くらい見てるはず・・・・。 「廊下で誰も見ませんでしたか?」 「あぁ。廊下に人の姿はなかったぞ」 そんな・・・・・・。 ・・・そういえばドアの音もしなかった。 じゃぁ、一体彼女は・・・・・。 「どうした?坂上」 ・・・・僕は、先輩に倉田さんのことを聞いてみた。 先輩の話によると、倉田さんは何年か前に亡くなってる人だった。 なんでも、新聞部で七不思議の特集をした日に事故で死んだとか。 倉田さんと会って1週間後に、僕は先輩から七不思議の会を頼まれた。 彼女が言ってたのはこの事だろう。 ここで『はい』と答えると、僕も倉田さんのように死んでしまうのだろうか。 倉田さんが最後に言った『こっちの世界の住人になっちゃダメ』の意味は 『死ぬな』ということなのだろうか。 僕は・・・・・。 僕は、七不思議の会を・・・・ 1.することにした。 2.倉田さんの言うとおりしない事にした。 さぁ、あなたはどちらを選びますか? *あとがき* 最後まで読んでくれてありがとうございます。 これで ゆう のSSは7作品目です〜。 読んでくださってた方、本当にありがとうございます。m(_ _)m 相変わらず意味のわからない変なSSでスミマセン。(≧人≦) これからもちょくちょくがんばってSS書こうと思います。 感想もらえたら嬉しいです。 よかったら、誰か感想メールしてください。 メアド→inai@basil.ocn.ne.jp ゆう。


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